ソウタシエ・コスチュームジュエリーと和装に似合う小物の店|こまもの屋 結衣 こまもの屋「結衣」では、かつて和裁士をしていたオーナーの経験や感性を活かして、和装をより華やかに楽しんでいただけるような帯留めやヘアアクセサリーといった和装小物を中心に、洋服でお出かけの際にもさりげないオシャレを演出してくれるアイテムを制作・販売しております。ぜひ当店であなたのお気に入りのアクセサリーを見つけて下さい。

独特な刺繍が美しい、こぎん刺しの魅力とは

 

 

独特な刺繍が美しい、こぎん刺しの魅力とは

 

 

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日本国内や海外では、その土地に特徴的な刺繍文化が育まれていることも少なくありません。

 

青森県津軽地方に伝わる刺繍である「こぎん刺し」もまた、津軽地方の風土に育まれた独特の刺繍文化です。

 

ここでは見た目も特徴的で美しい、青森県の郷土刺繍文化である「こぎん刺し」の魅力や、作り方のコツなどについて紹介します。

 

 

 

「こぎん刺し」の歴史

 

「こぎん刺し」は青森県津軽地方に伝わる文化で、青森県の寒い気候と深く関わりのある刺繍です。

 

こぎん刺しが生まれた江戸時代初期、寒冷地の津軽では綿花が育たず、繊維は自家栽培の麻糸でまかなっていました。

 

また、武士など一部の上層階級の人たちは、貴重品である木綿の衣類の着用を許されていましたが、1724年からは「農家倹約分限令」という法令により、農民には許されていませんでした。

 

麻布などの布地に密に刺された模様が美しい「こぎん刺し」は江戸時代、風を通してしまう麻布で出来た作業着の隙間を木綿糸でふさぎ、農作業をするときなど寒い中でも着られるようにした、という生活の知恵が生み出した文化なのです。

 

当時の女性が働く男性に向けて作った、家族への思いが詰まった文化なのだと言えます。

 

現代では麻布の作業着を着ることはありませんので隙間なく詰めることで麻布を補強して防寒することを目的に作られることは無くなりましたが、密な木綿糸のデザインが施された独特のデザインはクッションカバーや座布団、コースターなどに利用されるのが一般的で、津軽地方では現代でも家庭科の授業で作ることもあるくらい地域に根付いた文化です。

 

 

 

 

「こぎん刺し」の魅力

 

「こぎん刺し」の魅力は何と言っても、密に刺繍された木綿糸が描く模様の美しさです。

 

幾何学模様や市松模様など、オーソドックスなデザインが施されることもありますが、上手な方であれば木綿糸で絵を描くように刺繍することも出来ます。

 

独特の優しい風合いはそのまま、図柄のデザインを変えることで様々な印象を楽しめます。

 

また、そもそもが麻布を補強するために始まった文化であるため、クッションカバーやコースターなどのグッズは耐久性が高く、長く使えるということも魅力です。

 

素朴でしっかりとした質感を楽しめるので、インテリアや身の回りの小物として、部屋を長く彩ってくれることでしょう。

 

また、財布やバッグなどのファッションアイテムとしても使われる布地ですが、丈夫なので長期間使用することも出来ます。

 

 

 

 

「こぎん刺し」の作り方

 

「こぎん刺し」はもともと麻布を用いて作られてきましたが、現代ではコングレスという刺繍専用の布地を使っていることが多いです。

 

コングレスの色味を変えることによって、作品の印象をガラッと変えることが出来ます。

 

専用の太い木綿糸を扱えるこぎん針という特別な針を用意する必要があるので、こぎん糸という木綿糸と共に揃えると準備は万端です。

 

こぎん針の先は、普通に縫い物をする針と比べて、丸くなっています。コングレスの繊維と繊維の間になみ縫いで模様を作っていくので、繊維を割らないために丸くなっています。

 

また、どのようなデザインを縫いたいか、というのをあらかじめ印刷しておくのが途中で迷わないコツなので図柄を印刷しておくといいでしょう。横一列で模様を指していくので、どの列を指しているか分からなくなりがちなので、ものさしや付箋などで、今、図案のどの列を刺しているかわかるようにしておくといいでしょう。

 

コングレスの布の向きを横向きにして、基本的には、図柄の中心から刺し始めます。

 

コングレスの生地の縦糸の織り目に対して、奇数の目を数えて刺す独特の刺し方をすることが特徴なのですが、手の動きは子供の頃に皆さんやったことのある運針です。慣れるまではちょっと難しいかもしれませんので、ひとつひとつの目を数えてゆっくり刺していくといいでしょう。

 

図案により、表裏の目数が偶数のものもあります。

 

運針ですが、針が長いので、指ぬきも皿付きのタイプを中指の掌側につけて行います。

 

 

時々、糸こきというコングレスに対して糸に緩みを入れてその緩みを全体に行き渡らせるという作業をしないと、布幅が狭まってしまいます。糸こきがしっかりできると、デザインが綺麗に見えますしふんわりとした良い手触りになります。

 

最後までデザインを刺し終わったら、裏で糸を一目重ねて刺す、または裏で糸を数回くぐらせて留めてください。玉留めはしません。

 

刺繍生地として販売されている生地で、目数を数えることができるものであれば、こぎん刺しに使うことができます。

 

コングレスは大体1cm角の中に7本ぐらいの織目ですが、ツヴァイガルト社のルガナやベルファーストという種類の生地など、1cm角の中の織目が多くなると細かい模様になり、小さいものも作ることができます。

 

織目が細かくなると、細密な模様になりますので、その分時間もかかります。

 

また、こぎん糸だけでなく刺繍糸を使って刺すこともあります。

こぎん糸は艶のない木綿の糸ですので素朴な感じの出来上がりになります。刺繍糸は材質によりいろんな種類があり、麻の刺繍糸以外は少し艶もありますので、また違った雰囲気になります。

 

 

青森県津軽地方に伝わる「こぎん刺し」

 

青森県津軽地方に伝わる「こぎん刺し」は、江戸時代から続く伝統的な刺繍文化です。

 

美しい刺繍のデザインだけでなく、布地を補強することの出来る刺繍であることも魅力で、しっかりした質感の「こぎん刺し」グッズを長く楽しめます。

 

様々なデザインの「こぎん刺し」グッズが登場していますので、インテリアや身の回りの小物に「こぎん刺し」グッズを取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

 

ソウタシエ・コスチュームジュエリーと和装小物の店|こまもの屋 結衣

ソウタシエ・コスチュームジュエリーと和装に似合う小物の店|こまもの屋 結衣

こまもの屋「結衣」では、かつて和裁士をしていたオーナーの経験や感性を活かして、和装をより気軽におしゃれに楽しんでいただけるように、あるとちょっといいなと思って仕入した小物と、オーナー自身のハンドメイドの帯留めなどを販売させていただいております。

また、和装にこだわらず、ソウタシエやビーズ、ヴィンテージパーツを組み合わせたコスチュームジュエリーなどもお作りしています。

お気に入りのものが何かないか、探してみてください。

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